波島陽子の魅力

「芸能生活もいつの間にか34年を迎えました」と言いながら相変わらず波島陽子はどこまでも謙虚です。
ときどきいろんな舞台へのお招きを受けますが、いつもながらにその美しさは際立っていて多くの皆さんを魅了し続けています。 嬉しいことは、皆さんから頂く言葉に「別格ですね!」はただただありがたいですね。
日本舞踊を継承し、多くの若者にその技術を伝え続ける姿勢はまさに錬金術師そのもののような気がしてなりません。
女剣劇の第一人者淺香光代師に鍛えあげられた時代劇のイロハ。 日舞もそこで修行しましたが、飽くなき探求心がその心を動かしもっと美しくを求め花柳流や西川流に通い続けること15年。 そこで確立したのが「波島流」です。
最初は教室を持つのではなく、自身で振り付けた作品で全国の日本舞踊愛好者のみなさんに踊って頂きたい。 全国各地から東京まで習いに来ていたお弟子さんたちの費用が半端じゃないということからビデオで教えたいと考えたのがきっかけでした。。

独立してから約12年目に入りましたが、浅草の教室には90名ちかくの生徒さんが先生を慕って通い続けております。 常時通う生徒さんは80名ほどで、他は全国各地から年間3~4回泊りがけでお稽古に通って来られます。
台湾の先生は生徒さんを2~3人ほど連れてやって来られますが、台湾でも日本舞踊が人気って嬉しいですね。
皆さん、口を揃えて話してくれるのは「波島作品の美しさ」だそうです。 九州をはじめ、兵庫や岐阜、会津若松、わざわざ宿泊してまでお稽古にやって来ます。

波島陽子の魅力

この写真は、弁天小僧の収録時に撮影したものですが、女足と男足を見事に使い分けた名作として現在全国の愛好者の皆さんに喜んで頂いている1作です。

教室には、年間2000名ほどの体験者や見学者が諸外国から訪れますが、その際披露するこの「弁天小僧」に大絶賛。
振付作品(DVD)は舞台用の衣装ではありませんが、メイクや衣装、かつら等で舞えば波島作品は見事に観衆を惹きつけて離しません。 1本ご注文下さったご愛好者の皆さんが次の作品次の作品と求めて下さるのが分かりますね。

何がそんなに喜ばれるんだろう・・・・!?と分析したことがありました。
ひと言で言えば「美しい」に落ち着きますが、観終わったあとの感動は表現できないそうです。芸能生活30周年(浅草公会堂)で寄せられた多くのご感想。 とてもここに載せきれませんので是非「波島陽子の公式ホームページ」のご意見ご感想のページをご覧ください。
作品を創るという能力に長けた「感性」は実に見事です。 いつか「波島陽子物語」が放映されてもおかしくない日本舞踊界の宝だと思っています。

「こんな先生に今まで会ったことが無い」と口を揃えて感動しきりの生徒さん。
つまり、人として優しいのです。これは作品にそのまま影響を与えています。 踊っている人は勿論のこと、観る人を離さない芸の力とでもいうのでしょうか!?
作品を創る上で最も大切なことです。 それに、なんと言っても「歴史が好き」ということは舞踊家にとってなによりも財産ですね。

波島陽子の魅力

一般的に「新舞踊」と表現する人が居ますが、新舞踊も立派な日本舞踊です。 歌謡曲や演歌の世界を舞っても波島の手にかかるとまるで古典を見ているような錯覚に陥ります。
波島の振付のこだわりですね。つまり、演歌や歌謡曲であっても古典や基本的な日本舞踊の手をきちんと採り入れているからなんですね。

よく、素人さんが歌謡曲を振付けますが、波島作品を一度踊ると作れなくなると言います。
当の波島は勿論謙遜しますが、そうした心根が作品に表れているんでしょうね。
それは「日本の心」を表現している訳ですが、その心にお着物を纏うまさに最高の芸術品に仕上がります。それが証拠に、30周年の舞台は7時間という長丁場でした。
あれはあくまでも波島教室の発表会でした。 ひとつの教室で7時間の公演は凄いの一言だそうです。 舞台は、自分の知り合いが出てその前後1時間居たら良い方だと言いますが、波島教室の舞台は最後まで殆ど満員でした。 お芝居をやりたいとする役者志望の生徒が居た関係で最後に寸劇(時代劇)をやりましたが、さすがにここではお客様も少なくなりました。
素晴らしければお客様は観てくださる。出演者は良い経験だったでしょう。

オーバーな言い方をすれば「作品に命が吹き込まれている」、そう言って良いでしょう。従って生徒さんそれぞれも魅せる舞台に仕上がっていたということでしょうか。
ご存知のように昔から日本舞踊は費用がかかるというのがネックでした。振付作品(DVD)を制作しようと考えたのがその走りです。
商売抜きで、ここまで日本舞踊愛好者を思って行動している指導者は稀ですと多くの賛辞。
なかなか出来ることではありません。
着物を通し、楽しむを創り上げる令和の指導者としてますます注目を浴びること間違いありませんが、本人はそうしたことを深く考えません。

「一人でも多くの皆さんが楽しんでくださればそれで良い・・・」とその真摯な心掛けこそが伝統を継承し続けているように思います。

中には思いつきでお稽古をスタートさせる人。 より素晴らしい指導者を求めて門をたたく人。 日本人なんだから美しい着こなしを身に着けたいとする人。 役者志望者が基礎知識や演技力に添えたいと通う人。習うきっかけは勿論人それぞれです。
習い始めて、「ああ!やっぱり私にはその素質が無い・・・」と自然に来なくなる人も見かけます。 しかし、その誰一人として挫折観を味合わせない優しさ。
平成時代の後半は若者の生活様式等々も変わり、着物離れが顕著に見えた時代となりました。
どんなに時代が変わろうと、日本人は日本人です。つまり、血の中に間違いなく流れている「日本の心」は日本独特の文化であって、やはり美しいです。

歴代の生徒さんの殆どが、「波島先生に会えて良かった」と口を開いてくださいます。
まもなく東京オリンピックが開催されますが、様々なところで日本を感じ、満喫したいと満を持して待っている諸外国のみなさん。
間違いなく日本の素晴らしさは「日本の心」です。 思いやりが優しさとなり訪れた人が素晴らしい思い出となる。 それでいて謙虚なのが本来の日本人でしょう。

日本舞踊の魅力は、伝統もさることながらそうした心で表現するから「神秘的な美しさ」となって多くの皆さんを魅了するのだと思います。

令和になって、更にその心根を大切にと日々励んでいる指導者「波島陽子」の舞いを、機会があったら是非観てください。
日本の心、日本人の優しさにきっと触れることができるはずです。

 

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