素晴らしい日本の文化

敬老イベントの一環として今回は2日間のスケジュールを組み介護施設に出かけて来ました。

日頃のお稽古の成果を試すためにもこちらの方がありがたい企画なのですが、伺う度に胸を熱くしてしまいます。 初日はちびっこ2名の参加があったせいか何人もの利用者さんが感動とともに涙を流していました。

いくらお稽古場で練習していてもやはり観衆の前は緊張するようですね!
半端じゃない緊張感に包まれている生徒さんも何人かおりましたが、やはり恥かしいのと上手く踊れるかな・・・の不安の交錯のようです。
勿論みなさん趣味でやっている人が殆どですので本番を観れば合格なのですが、やはり上手に踊りたいと思う気持ちは嬉しいかぎりです。
特に波島陽子の振付けは綺麗と評判で、素人さんにも出来ればその作品を美しく踊ってもらいたいと毎日の特訓です。

素晴らしい日本の文化

 

「習いごとは子供の頃からだと最高ですね!」と周りの大人(生徒)たちが舌を巻くほどのちびっこが波島教室にいます。
5歳の頃から通い続けて今はもう小学4年生になりました。音をしっかり掴める力はさすがです。最初はご両親の勧めで通い始めたお稽古も1日も休まず通い続ける姿は表彰もの!!

「日本にはこんなに素晴しい文化があるんだ!」・・・、そうしたことをこうした子供たちからその文化伝統に触れてもらえる喜びみたいなものを感じます。
日本人の心は世界に誇れる日本の文化です。この心根こそ日本の宝なんですね。
「おもてなし」とかのコピーや言葉が氾濫していますが、これこそ奥の深いものです。
日本舞踊はどうして美しいのか!?今回生徒さん全員に問うてみました。
つまり、「綺麗」と「美しい」の違いです。
改めてそう聞かれると難しい・・・とか、分かりません・・・という答えが返って来ました。きっと良い答えを出そうとするからなんでしょうね!
それとこんなこと言ったら笑われる・・・と思うからでしょうか?

そんな中、こんな回答がありました。

「綺麗」と「美しい」の違いも考えてみました。「綺麗」は表面的な美しさ、「美しい」とは人の内面から出る美しさを言うのでしょうか。「綺麗な舞い」と言うと形が綺麗、とか基本ができているという風な、視覚的な言葉ですが「美しい舞い」と言うと人の内面的な美しさに触れて他の人の心を動かすような感動を表す言葉のように思います。合ってますでしょうか。

嬉しかったですね!真剣にこうしたことと向き合う心こそ美しさの原点なんですね。
これは何も日舞に限ったことではありません。波島陽子の理念にあるように生徒さんにはこの一節を配ってあります。
見る人、見ない人それぞれですが、折角お稽古に通うのであれば何か指針になるものをと紹介しています。
小学生の生徒さんだとその説明がまだまだ難しい面もありますが、諦めずに教えて行きたいと思っているところです。
つまり、生徒さんは何か勘違いしている節もあるようです。

好きなことを習いに来ているんだからとにかく先生からお稽古をつけてもらいたいと思うんでしょうか!?
この違いは先程紹介したように「私も考えてみました」と回答を考えること、その回答を寄せようとするその気持ちが大切なんですね!
その生徒さんはまだ1年そこそこですが、十分お稽古の中にその美しさは顔を覗かせています。心の持ち方が成せる技の典型でしょうか!

素晴らしい日本の文化

日本舞踊は確かに形はとても大切な要素です。しかし、その表現に心が伴わないと決して感動は湧きません。

みなさんみな先生のように踊りたい・・・と師匠に憧れています。
「いつかきっと先生に恩返しをしたい」と目を光らせる生徒さんもいます。
その心根こそ踊りに大切な要素なんですね。
波島に「生徒さんがそう言っていますよ・・・」と言うと「私なんかまだまだ!」
とどこまでも謙虚です。

写真のように、生徒さんは明るくってみなさん本当に素敵なお嬢さん揃いです。
素直で心の優しい生徒さんは宝物です。
もう5年も6年もお稽古をしている生徒さんも多くなって来ました。残酷なことに日本舞踊はそのくらいではまだまだと言うほど奥の深いものです。

日本が世界に注目されいろんな伝統に体験として注目を集めていますが、悲しいことに残念な受け入れチームがとても増えています。
芸者・サムライ・忍者等々日本をその様なイメージしている人も少なくないです。
映画やテレビでも特に時代劇などを観るとそう思うことしばしばです。

例えば剣を持てばサムライと外国人は思います。芸者姿もそうした着物を着ることでお茶を濁されてしまいます。
剣の美しさは日本舞踊をお稽古することで綺麗に美しく仕上がります。
しかし、都内でそうしたイベントを担当している業者でもその殆どが残念なものが多すぎます。つまりサムライごっこをしているに過ぎません!剣を極めるんだ・・・というチームでも同じことが言えます。
それは美しさが欠けているからに他なりません。
表面での文化まがいなものは後で必ず衰退して行くから怖いですね。

私が叶えたいのはそこです。波島が「若い人に一人でも多く素晴しい日本の文化・伝統に触れて欲しい、そしてそれらを伝えて行きたい!!」としているのはそこです。
いろんなものが少しずつ日本の本来の姿からアレンジされ変わっていきます。
日本の素晴しさを根底から変えて表現しているチームもいて怖いくらいです。
残念ながらそこは守らなければなりませんね。昭和の歌が何故素晴しかったのか!?それは、我々が立派な日本人だからです。日本の心、日本人の血!

波島陽子日本舞踊教室は公演をしてそれを生業とするものではありません。
踊りの好きな人たち(生徒)の発表の場は必要だと思っています。張り合いのためにボランティア活動をしたり、逆にそれで一人でも多くの皆さんに楽しんで頂け
たらこの上ないんですね。

東京オリンピックのとき、何かの舞台で世界の皆さんに喜んでもらえたら・・・。
目標はいくつかあります。しかし、それを商売にしようとは思いません。

日本の文化が大好きな人が集まって楽しめる。日本人として着物を通して日本の美しさを醸し出すことが出来たら何よりですね!
そうでないと若者がどんどん日本の文化、とくに私たちで言えば日本舞踊から離れてしまいそうで・・・
そのためにもこだわりをもってやり続けたいものです。

 

■メールでのお問い合わせ