コロナコロナで明け暮れてまもなく8ケ月が過ぎようとしています!!
この間にいろいろ学びがありました。緊急事態宣言発令中の4月と5月はさすがにお稽古は休みましたが、嬉しいことは生徒さんやお弟子さんの殆どが6月から「待ってました・・・」とばかり手ぐすねをひいていたように笑顔を運んで来てくれたのです。
それ以上に驚いたのが新規加入者の人数です。勿論緊急事態宣言中は「体験受付」は遠慮させて頂きましたが、6月から今日までに7名もの新人さんが加わりました。嬉しいという以上に有難いですね。
職場に行かない・・・・、どこへも出かけられない環境の中で改めて自分の居場所を探したとき、日本舞踊を習ってみたいということがずっと前からその機会を待っていたとのこと!!
まだ教室は大きなアクリル板で仕切られていますが、決して邪魔ではなく返って皆さんに安心感を与えたのでしょう。とても好評です。
コロナ禍にあって熱心にお稽古に臨むみなさんの姿をみるに私どもの方が頭の下がる思いでいっぱいでした。理屈は抜きで安心安全を考えれば本当にやることはいっぱいです。
芸事に関わっている仲間のみなさんからも舞台に立てない、公演は出来ない等々で生活まで脅かされる始末。
それでも波島は外食等で食事に出かけることは未だ自身に厳しく禁じています。
本来であれば、来月10月24日は湯沢公演(秋田県湯沢市)でした。楽しみにしていた公演も早期に判断を下し来年10月10日に順延を決めました。大正解でしたね。
本当は来年の春とも考えましたが、とても東北地方は来年は6月くらいまでは無理でしょうとの連絡を受けての判断。
たまたまご存知のように波島陽子は現在「湯沢市ふるさと応援大使」に任命されており、昨年暮れあたりから本格的な応援体制をと考えていたので湯沢市民を巻き込めるような楽しい企画をの「湯沢ふるさと音頭」が完成し、無事7月末に湯沢市にその作品を贈呈することが出来たところです。
それが・・・です。全てにタイミング良く今度は前菅官房長官が総理大臣になるという市民にとっては夢物語かと思えるほどの出来事も。
故郷を応援したいと企画した「湯沢公演」と、「湯沢ふるさと音頭」の完成はまるで神様の応援を頂いて今日に至ったような気がしてなりません。
全国の新舞踊愛好者に強く温かく支持されている波島の公演を秋田県で開催するなど考えもしなかったことです。口を開けば「湯沢は素晴らしい・・・」と言い続けて来た波島陽子の集大成とも言える舞台を・・・と多くの舞台関係者にご支援頂き準備が整ったところだけに、コロナには胸を締め付けられました。菅総理大臣誕生と言い、湯沢ふるさと音頭の完成と言い、来年への延期は大正解であったと喜んでいます。
今の調子であれば、安心して舞台公演等々のイベントはやはり来年のオリンピックと同じ頃からが妥当のように思います。
今回共演される湯乃華芸妓の主宰者も舞台関係は来年の6月の声を聞かないと無理ですねというので我々の舞台も来年10月とし、結果いろんな絡みで良い結果が得られそうで心から喜んでいるところです。
コロナ禍の異変と言えばもうひとつ。外出を自粛の中でなんと「振付ビデオ」の注文がとても多くなったということです。
全国で、それぞれお師匠さんから習っている皆さんがお稽古場に通えないことが原因なのでしょう。
波島陽子日本舞踊教室に通う芸能関係者(女優男優・タレント・声優等々)は現在13名が美しいしぐさを求め、身に着けようと日々一生懸命です。
この美しいしぐさこそ時代劇を演ずるに当たり不可欠なんですね。時代劇は淺香光代師にしごかれて育った波島陽子。全国にいらっしゃる舞踊だけの先生が振付けたのとの違いは時代劇というお芝居の舞台で磨かれた「技」の力が大きいと思います。
近年のテレビや映画に見る時代劇の薄っぺらな演技を見るにつけ、しっかりとした指導の下で技術を身に着けていかないと日本の伝統芸が消えてしまう。
今回のコロナ禍の中で、例えば学校も大きく変貌してしまいそうです。確かにネットの便利さは理解できます。しかし、リモートで伝えられないのが「伝統」のような気がしてなりません。
演技の深みや間の問題はおそらくリモートで伝えることは難しいでしょう。インバウンドを強化することも十分理解できます。これはあくまで私の持論です。確かに世界各国の観光客の皆さんは、着物姿や、それを通して観る日本舞踊、或いは殺陣。これを忍者ショーと称してそのコースに組み込みます。私は、その都度危機感を覚えてきました。
遠くなった昭和のような気がします。それが平成になり今は令和です。日本人ですら本当の美しさからかけ離れてしまっています。
もっと、日本人が、華道・茶道・日本舞踊、或いは焼き物等々を見て回るべきです。温泉の良さもその日本の良さを日本人が継承しないではいつか日本の素晴らしい伝統は色あせてしまいます。
爆買いなどを充てにするから次回が苦しくなるのです。私も経営者の端くれですから利益の追求が大切で重要なことくらいよく判ります。
しかし、日本の伝統文化は「商売」だけで片づけられるものではありません。嬉しいことに、波島教室の生徒さんやお弟子さんはきっと他の教室とは少し違いがあると断言できます。
人に優しく、思いやりの中、あるいは感謝の心を大切に羽織るお着物の美しさを伝えているつもりですからね。
私はよく、インバウンド関係の営業の方に辛辣なことを言うことがあります。
つまり、商売商売で安く売りたい、多く儲けたいがみな基本にあって波島先生の教室をインバウンドでお世話させてください・・・と言って来ます。その時の私の会話のひとつに「他人(ひと)のふんどしで相撲を取る担当者(ひと)には分からないことが多い・・・」等を説きます。
特に、日本舞踊など「本物」になるには年月がかかります。だからこそ素晴らしいのです。
コロナ騒動で現在「Go To トラベル」を活用とあって、この際だから高級な宿に泊まりたいと計画する人は少なくありませんね。そのプランを見て納得です。高級な温泉宿等はやはり高いです。洋服も時計も諸々良いものは高いものが多いですね。
さすがに日本人ならお着物の良し悪しや日舞の美しさは判別がつくはずです。外国人を誘致することは大賛成です。日本の良さを紹介したいですからね。しかし、それ以上に日本のみなさんに観て頂きたい、着て頂きたい。そうしないと日本が消滅しかねませんよ。
私たちの理念はそこにあります。日本の心を伝えたいのです。波島陽子日本舞踊教室はそうしたことに本気で取り組んでいます。
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