波島陽子がお芝居をしたいと淺香光代師の門を叩いたのが昭和61年。
なんとそれが来年で芸能生活35周年になろうとしています。 子供の頃からお芝居(時代劇)が大好きでNHKの大河ドラマは欠かしたことがなかったそうです!!
今考えてみると「好き」ということは大きな力が湧いてくる典型的なものですね。来年、東京オリンピックが開催されますが、様々な競技に参加する選手ひとりひとりに全て同じことが言えています。
好きということが興味や好奇心をあおり、豊富な専門知識へと成長してゆく。
現在、浅草雷門に日本舞踊の専用道場を持って活躍していますが、その人気ぶりは大変なものです。
ご存知のようにネットで何でも検索できる時代ですね。日本舞踊を習いたい人は簡単に「日本舞踊」「ランキング1位」「安い」・・・・、まあこんな項目を入れるようですが、すると表示されるのがこの「波島陽子日本舞踊教室」です。
私も言われるまで知りませんでしたが、入会希望の生徒さんに検索方法を聞いてみるとその殆どが同じような検索方法でした。
しかし、ここで大きな問題がありますね。それは誇大表示であってはいけないということです。浅草のどこかで、いや日本のどこかで、例えば「かつ丼日本一」「ラーメン・美味しい」と検索すれば簡単にお店が見つかる時代です。 しかし、ここで気をつけなければいけないのが勿論「嘘であってはいけない」ということです。
特に食品は美味しければ人は集まります。あとは価格でしょう。ここを工夫しながらネット社会に乗り遅れないようみなさん頑張っているんじゃないでしょうか。
そこで日本舞踊についてですが、食品の本物の味と同じように、これもまた大変な技術を要します。芸事は5年や10年で人に教えられるほど甘いものではありません。
波島陽子日本舞踊教室には「日本舞踊を楽しみたい人」、「プロの役者を目指す人」、「指導者になりたい人」、「日本人として最低のマナーや振る舞い・しぐさを身に着けたい」とする様々な夢を持った人が教室の門をたたきます。
勿論、日本には老舗の日本舞踊の流派はいくつもあります。そうした中で「波島流」は創流10余年とまだまだ流派としては赤子です。
そんな中、専用お稽古場を設け10年が過ぎました。 まもなく生徒さんは90余名になろうとする勢いです。
継続というのは本当に尊いものですね。 家元の波島陽子については今まで何度も述べてきましたが、淺香流の女剣劇全盛時に運よく全国の大劇場で師匠から時代劇のイロハを学び続けました。しかし、波島はそれだけに収まらず、時間を作っては花柳流や西川流を学び「美しい表現」を研究し続けて来たのです。
ご存知のように現在全国に日本舞踊(新舞踊)愛好者はまだまだ本当に沢山いらっしゃいます。その皆さんが、波島作品(振付)が踊りたいと今や全国各地で数千人の皆さんが多くの舞台でその波島作品を踊っています。
他の指導者が真似の出来ない点を挙げるとすれば、全国の大舞台(時代劇)での出演経験でしょう。そして何より素晴らしい感性です。こればかりは真似のしようがありませんね。
入会もお稽古スケジュールも公演の営業も企画も作品の販売窓口等全て私が担当しているので本当にその凄さはよく分かります。
お手紙もメールもお電話での感想も全て私経由です。 感動したお手紙や感謝のメール他、今では沖縄・台湾からもお稽古にやってくる状況です。
きっとどこでもそうでしょうが、少しかじったくらいで「私は踊れる」とタカをくくって
くる若者が居ない訳ではありません。 でも、技術は隠したり騙したりで通用するほど甘いものではありません。 師範になりたい、芸能人になりたい・・・と言う人には全面的にバックアップする先生です。 しかし、「覚悟の無さ」は全て能力を停滞させ、中には挫折へと転落もします。 今までの経験上、本当に「覚悟のない人」ほど大口をたたく傾向にありますね。 来年がオリンピックでテレビでは連日関連放送中ですが、中でも学びの多いのがパラリンピックの選手。 いい加減な気持ちでいる若者に教えてやりたいです。
特に日本舞踊は日本の伝統文化そのものです。 礼儀をわきまえない若者の多いのには閉口するくらいです。
波島が教えているのが「日本の心」・・・とよく私は表現しますが、礼節があっての日本舞踊です。
いつもですが、そこで驚くのが波島陽子の人間性。怒ることを見たことない生徒やお弟子さんが殆どでしょう。 そして本当にどこまでも謙虚です。
正直、どこかの教室や他の先生から一度でも習ったことのある生徒さんは間違いなく私に尋ねます。「陽子先生はホントにずっとそうですか!?」・・・・と。 いっぺんでフアンになってしまうようですね。
従って、舞台での波島教室の生徒さんたちの踊りは見事です。指導力の凄さでしょうね! 秋田県湯沢市(こきょう)を出て35年がまもなくやって来ます。
私はこの節目の年(令和2年)に是非故郷(あきた)の大舞台に立たせてあげたいと企画に余念がありません。地域振興事業の一環として素晴らしい恩返しじゃないでしょうか!?
浅草ということもあり、台東区の教育委員会から中学生の国際交流の事業(国際重点教育)の派遣生に伝統的な日本舞踊を指導して欲しいと依頼を受け11年。 芸能の町浅草を代表する指導者と言って過言でないでしょう。
平成のしめくくりにはGINZA SIX観世能楽堂でその舞台に立ちました。 波島陽子ならではの美しい舞姿は多くの喝采を浴びその観客(ひと)の心を奪ったのです。
来年出場する東京オリンピック選手に負けない「日本舞踊の代表選手」と信じて止みません。
令和になって、更にその真価を発揮し続けて欲しいと願っているところです。
がんばれ陽子先生。