先日、とある企業の創立10周年記念の式典で家元が祝儀舞をご披露させて頂きました。
さすが芸歴33年。 かしこまった式典はどこも同じですが、波島が登場するや一瞬にして会場は厳粛な中にもその華やかさを醸し出しそれは見事でした。
過日、中国との共演を果たしましたが約500名の中国人と今回の満員の日本人席ではこうも違うものかと改めて日本人のマナーも含めた素晴らしさを垣間見たところです。
日本舞踊はなんとも素晴らしい日本の宝ですね・・・と客席の声。日本文化体験を多くのみなさんに提供している会社ですが地に足着けた運営は大きく花開きました。
心から「おめでとうございます」と言える席って本当に感無量です。
波島陽子も日本舞踊教室を開校して12年目に突入しました。 日本舞踊にふさわしい教室に改造し今日までやって来ましたが「続けることの大切さ」をこの祝賀会で改めて心に強く抱き直すことも出来ました。
来年、銀座に誕生したGINZA SIX(観世能楽堂)で日本舞踊を披露させて頂けることになりましたが、実に光栄な話しです。
お陰様で若い生徒さんが多い教室ですが、それでも中にはいわゆる平成っ子が少なくありません。
私どもが求めているのは、ただ日本舞踊を教えれば良いとは思っておらず、その点では本当に心の葛藤の多い毎日です。
全てとは言いませんが、先日同じ舞台に立たせて頂いた中国人は文化の違いでしょうか・・・、国民性でしょうか・・・、それは大変な舞台でした。
舞台の袖幕からチョロチョロと顔を出す、本番中の袖幕辺りの賑やかさ、客席にあっては季節外れのホタル(スマホ)で舞台に大きく影響を与える有り様。
これは決して中国だけに限らず、いずれ日本人もそんな光景が見れてしまうのではと懸念するほどでした。
つまり、私たちは日本舞踊を習う以前の常識をお稽古を通して学んでもらえたらと日夜懸命です。
不思議とそうした思いは踊りに表現されるものなのです。 つまり、「日本の文化」とは間違いなく「日本人の心」そのものなんですね。
浅草の雷門という日本文化を発信させるにはこれ以上ない条件(雷門)の中でお稽古を続けさせていただいています。
まもなく新しい年を迎えますが、日本には素晴らしい「挨拶という文化」もあります。
年賀状から始まり、季節の挨拶、またお中元お歳暮等々心のこもった挨拶というのがいかにも日本人らしいと言われる伝統となって今日まで来ました。
ところが、新年はメールで「おめ」・・・・!!!??? 私の青春時代は電話よりも手紙でした。 親からも親に対しても・・・・。 この手紙ほど心を洗われるほどの効果があるものはないでしょうね。
きっと、若者に言えば「なんで!?」・・・・となるんでしょう。 チコちゃんに叱られますよ。 私は人生を振り返ってみて、素晴らしい営業成績を上げられたトップと言っても過言じゃなかったと断言できるのが「手紙」の効果でした。
手紙ほど相手の心を打つものはありませんね。 波島陽子の指導方法はその手紙を書き記すペンのように思います。 だから多くの生徒さんに伝わるんでしょうね。
こうして昔から良いものは沢山あったのに、何か勘違いしている人が増えています。
「褒めればつけあがり叱れば膨れる」のは昔から変わりませんが、それでも昔は「感謝の心」が多くにあったように思います。
そう言う意味で頑張って来た人と、頑張って成功した会社に入って愚痴を放つ面々。創設者の気持ちが分かれば本来罰が当たるような出来事です。
美しい伝統文化に関わりながら生活させて頂いていますが、美しい日本を崩したくないと思っていますよ。 先日、ニュースで中国人が京都の町一画を購入したそうです。
いつか、日本が日本でなくなる日が来るようで怖いですね。
今年も一年、それなりに信念をもってやって来ました。来年は新しい元号に変わりますが変わって欲しくない日本人の心。
他人ごとと思わず、更に日本を愛し日本人としての誇りを胸に歩いて欲しいと思わずにはおられません。
オリンピックまであと本当にわずかとなりました。 私たちがこの機会にやれることは、日本人の心を再認識し自信をもって歩いて欲しいということです。
今年がまもなく幕を閉じるように、月日はいつもあっという間です。
悔いのないよう、みなさんも日本人として覚悟をもって歩いてください。 今年がどんな年であったか振り返り、素直な心でどうぞ良いお年を。