考えてみると平成の秋もあと2ケ月もないんですね!?  不思議な気持ちです。
昭和が終り、平成と代わるときはこの元号を全く意識していませんでした。
昭和64年はたった1週間だったことはそれほどみなさん意識や記憶は無かったんじゃないかな!?
私は制作会社を営んでいた関係でとてもよく覚えています。 とにかく昭和天皇が崩御されたことであらゆるイベントが中止になったことを・・・!  凄かった!!
小渕官房長官が「平成」と書かれた用紙を公表してもやはりまだピンと来ませんでしたね。 じわじわと感じた「平成」という元号。
あれから30年。 バブルも合わせとても賑やかな時代になったと振り返っています。
浅草に来て16年ほどになりますが、「アサヒビールタワー(通称うんこビル)」が完成したのが平成元年だそうです。
私が日本舞踊教室を開校して11年になりますが、ただひたすら日本舞踊を通して「日本の伝統文化」に触れて参りましたが、その平成もまもなく幕を閉じるのかと思うと感無量です。

ほんの少しずつですが、多くの生徒さんに出会え、ここ浅草で日本の伝統文化に触れながら生活できることは倖せな限りです。
世の中と言えば、平成という時代を象徴する「ネット社会」の誕生。そうかと思えばあの阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件、そして東日本大震災から現在までのあの自然災害の数々!!
昭和の大スター石原裕次郎が亡くなったのもショックでしたが、平成に入り「美空ひばり」が亡くなったのも衝撃でした。お世話になった山本直純先生や高倉健、渥美清他昭和を代表する大スターを失い、「ああ!昭和が終った!!」実感でした。
特に日本舞踊に関わらせて頂く中で、「本物の良さ」「日本の心」なるものが希薄になっていく様を間近でみるにつけ恐怖すら感じた平成でした。
日本の四季を彩ったお稽古場。 この環境に現代っ子が日舞を楽しむ。 それでも若いみなさんは便利さの中で育っているのが本当によく分る。
波島陽子日本舞踊教室に通う生徒さんの殆どが純粋に「日本の心」に触れたく来て下さっていることは運営している私にとっては嬉しい限りです。
家元の波島自身がとても心根の優しい女性なだけに、通われている皆さんは倖せだと思います。

時代の変遷にどうすることも出来ませんが、この便利さの追求が多くの人間の心を破壊していることに気づかないと本当に大変なことになってしまいますよ。

確かに言論の自由であったり、行動の自由等々は会社の経営者もその変化をどう取り込んでいかなければならないかで苦労されていることでしょう。
かと思えば、パワハラ等々が話題になった事例もみて「勘違いリーダー像」も悲しい現実として世間を騒がせています。 間違った昭和の副産物でしょうか!?

つまり、また新しい時代(元号)がやって来ますが、人の心を大切に出来ない大人たちが若者に遠慮し迎合すら余儀なくされていてはこの世も末でしょう。
昨日発表された2018年度のノーベル賞にご存知のように日本の「本庶佑先生」が癌細胞をやっつけるオプジーボをということで大ニュースとなりました。
世のため人の為という言葉がありますが、人として生まれてなんと素晴らしい生き方でしょう・・・。
癌をやっつける薬は無いと思って諦めていた人がどれだけ居たことか! 未来が明るくなったとはこのことですね。

特に平成に入り、「自分が」「自分が・・・」の時代になってしまった。 私なりにどんなに抵抗してももうどうすることも出来なくなってしまった時代と言って過言ではないでしょう。
心のない時代。 革命でも起こさない限りもうどうすることも出来ないと思えるほど「自己中心的」な時代になってしまいました。
お中元やお歳暮は無理強いするものではありませんが、それすら重要視されない時代に百貨店も経営が成り立たない様を多くの大人たちはそれをどうみるんでしょうね。
年賀状の挨拶も「ハッピーニューイヤー」のメールひとつ!!?? 悲しすぎます。

ただ、嬉しいことは、私の周りにはまだ温かさの本物が何人も居るということです。
人の為の研究。心洗われる思いです。 言い換えれば「日本を愛する」指導として、どんなに時代が変わっても頑なにその信念を持ち続け「便利さ」に心を奪われている人たちに、心の素晴らしさを伝えていきたいと痛切に思います。

「人のために」出来ない人が、夫や妻の為に出来るはずがありません。心の持ち方こそ新しい時代に必要なのではないだろうか!?
素晴らしい時代の到来を待ちたい。
 

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