心で伝える人生

 

「もうクリスマスなんだ!!早いね~・・・」
巷ではこうした会話でいっぱいだ!そうなんですね。クリスマスと言うより今年が暮れようとしています。
そう言えば、私のこの1年はどうであったんだろう!やはり世間並みにそう考えました。
毎年、これもやりたい・・・、あれもやりたい・・・は本音ですが実際どこまでやれたかは今年も疑問です。
ただひとつ、こだわりを持って今年も1年間過ごすことは出来たようです。
日本舞踊教室を開校して10年。最初は1人2人と増え、生徒さんのその数は既に80名近くにまで膨れあがりました。
これは実際に浅草教室へ通う生徒さんだけでです。全国の振付作品で学ぶ人たちを入れたら200名近くになったことは驚きですね。

つい先日も台湾の先生がお弟子さんを連れてお稽古にやって来ましたが、このように不定期であっても九州・大阪・中京地区・福島等々の先生がお稽古にやって来るようになりました。
結論は波島流の家元の踊りにみな魅かれての話しです。嬉しい限りです。

私も10年事務方として生徒さんを観て来ましたが、成長した生徒を見ると本当に張り合いがありますね。
せっかく習っているんだからと、教室の発表会は2年に1回の頻度で生徒たちを舞台に上げるように努めて来ました。
ご存知のように、日本舞踊は費用がかかる・・・というイメージは非常に強いものがあります。
我々は、生徒たちに安価な費用で晴れ舞台に立たせてあげたいとの思いからあらゆる方策を講じてやりくりをして来ました。
特に若い生徒たちはこの費用次第でお稽古が成り行かなくなってしまう人も少なくありません。
言ってみれば、従って大変な優遇を施しその計画(舞台)を企てるのですが、ここで問題になるのが若い生徒たちの礼節です。
ご年配の生徒さんも約20名ちかくは在籍していますが、さすがにこれらの皆さんの礼儀作法は素晴しいものがあります。

先日、中京地区の現在ある流派に通う女性が波島の門を叩き、陽子先生の美しい踊りを身につけたいとやってきました。
たまたま来年波島陽子の芸能生活30周年を記念しての舞台が決まっており、少しその内容(費用)をお話しさせて頂きました。
すかさず「え~っ!」そ素っ頓狂な声を上げ大変驚かれていました。「本当ですか!!!!・・・・・信じられません!あり得ません・・・」と。
つまり舞台に出演する金額の安さに唖然とさえしたんでしょうね!
ところがです。波島教室の生徒さんはそれが普通だと思っているということです。
浅草公会堂を2日間借り、1日は終日リハーサル、当日本番。こんな使用はまず考えられないんですね。
それは、本舞台で上がらないよう!自信を持って臨めるようにとの家元の計らいなのですが生徒はまずここに気づきません。
良い悪いは別として、やはり安い料金に越したことはないが本音でしょう!

私はそれはそれで良いと思うのです。しかし、問題やお願いがあるとすれば本番までの準備期間を「本気」でお稽古し力を着けて欲しい・・・が本音です。

そして尚、学んで欲しいことは礼節でしょう!それを当たり前に思うのではなく、少しでも感謝の気持ちが働けば「ようし頑張ろう!!」となるんではと期待せずにはいられません。

師から学ぶ姿勢、心の持ち方は高校や大学・専門学校でも同じでしょう!
ところが師を敬うといった姿勢は今の若者にそうそう見ることは出来ません。
特に、礼儀に関わる芸事であれば「入会」の時の真摯な気持ちを忘れず修行して欲しいな・・・と願わずにはいられません。

「師匠の姿を鏡としないのだろうか・・・!?」、踊りを習うのは勿論のことお稽古場ではこんな素晴しい師匠の下で日本の心を学べるんだと思えるだけに頑張って欲しいと祈っているところです。

自然を見て、心を洗われるような場面に出くわすことがあります。この感動を心に入れたいがために人はいろんなところへ出かけ英気を養っているんだとも思うのです。
大自然を観て何を思うのか!?私は宇宙へ行ったことがないので宇宙から観た地球が美しいと言われても実感とまではいきませんね。
でもテレビ等の映像を見る限りにおいては、きっと綺麗もそうでしょうが、きっと神秘に近いんでしょうね。
そのときはおそらくみなさん心で見ているのではないでしょうか!?
つまり、地球はちっちゃくとも、この地球の美しさは言葉では語り尽くせない感動を得るに違いないと思います。

日本人の心が美しいから諸外国から見る日本の印象は素晴しいようです。
私たちはその素晴しい自慢の国に住んでいるんです。
特に、日本の伝統芸に触れている皆さんには、多少日舞の成長が遅くとも素晴しい心に触れ自己形成に役立てて頂きたいと思っています。

これが商売であれば波島はもっと楽に過ごせるんではないかと思うことがあります。

そうではなく、裾野の広げるには安心して学べる、心を広げることが出来る、それでこそ本物の日本舞踊を舞うことが出来るのでは・・・。

眩しいほどの朝の光が、後光の如く輝く様こそ人の心に思えてなりません。

昭和は良かった・・・と良く昭和人間は口にしますが、昭和人間だからこそ平成を知りスマホなるものも手にし本当の人間のある姿を確信を持って語れるのではないだろうか!?

そうした意味では日本舞踊などは、これ以上日本人としての心磨きに役立つものはないと思えるのです。

綺麗では駄目なんですね!美しくないと・・・
写真のこの光でさえずっとずっと昔からある大自然の神秘な輝きなんだから。

心の目さえ持ち合せていたらきっと幸せな人生を送れるはずです。

心で見たら人は優しくなれます
心で舞ったら美しい踊りが完成します
心で語ったら世の中は平和になります

 

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