ようやく平年並みの気候になったところで今年も「菊」を観ることが出来ました。
この美的感覚は最も日本人らしさを感じることが出来て何かホッとしますね。
今考えると私の植物好きはどうも祖父の影響が大きかったように思います。
雪国でありながら春から晩秋まで家の周りは美しい花でいっぱいでした。
1本の、それはそれは大きな桜の木。藤棚には絵に描いたような藤が・・・。そして牡丹。もう一度言います。豪雪地帯です!!ボタンなどこれほどか弱い木なんだ・・・と思えるほどですから冬を迎える前のこうした木(花)たちの雪囲いは想像を絶します。
屋根の雪を降ろしても壊れないこうした植物の囲いって今考えたら本当に大変でした。裏庭には菖蒲が、玄関前にはダリアが・・・。
そうそう、このダリアの球根も晩秋には家の中に大きな石で作った穴があってそれらの球根を保管、つまり球根が冬を過ごした訳ですね。
やんちゃな少年時代に確か2~3度この穴に入れられたことがありました(笑)
穴を塞いだ床板の上に味噌樽等を置かれたらもう子供では絶対に出ることは不可能でしたね!!
写真のようにお爺さんは3鉢ほど菊を家の中で育てていました。「丹精こめて・・・」という言葉がありますが、一番下の葉一枚枯らさない育て方。子供ながらに見事だ・・・と思いました。
勿論、都会ではなかなか観ることの出来ないこうした観賞用の鉢。本当の秋を迎えたようで心が躍ります。