遺したい日本の心

私はよく演劇界にモノ申したい・・・と思っている一人です。

時代も変わり、志向も大きく様変わりしました。
昨年の紅白歌合戦だけではありません。今回NHKの会長が代わったそうですが、もっと日本の文化を正しく後世に遺して欲しいと強く嘆願したい。

視聴率にこだわるんなら、暮れの紅白の視聴率も知っている筈。団欒が無くなった日本。それはメディアも放送制作側にも大きな責任(もんだい)があるはずです。
全て人気者を中心に構成されている多くの作品。私は韓国人が悪いとは思いません。韓国は韓国の文化があるからです。
しかし、今の日本の作品はまるで韓国ドラマや韓国の文化を観ているようで悲しすぎます。(洋物が悪いと言っているのではありません)

波島陽子は師匠の意を継いで「日本の心をもっと大切にしたい・・・」と日々頑張って居ます。
若者がカッコイイと剣を持ち、それを多くの若者に教えているところも少なくありません。
自分で楽しむ分にはなんの問題もありません。でも、それを生業とするにはあまりにも淋しすぎますね。日本の心を判っていないからです。

5年ほど前に近年の時代劇を監督した人と酒を酌み交わしました。自慢話ばかりでした。有名な作品でありお茶の間を楽しませたであろう作品ですが、私は噛みつきました。「日本の心がない・・・」と。

長いことこの世界に関わって来て思うこと。私も面倒をみて頂いたあの「寅さん」の主題歌で有名な山本直純先生に本当の日本の良さを教わった一人として、そこは頑なに日本を守りたいと思っています。山田洋次監督を崇拝しているのもその為です。

多くの日本舞踊指導者が波島陽子を訪ねて下さるのも、日本の心に忠実に制作された波島陽子の振付作品が人気なのもハッキリした裏付けがあるからです。
その姿をそばで見ていて日本舞踊教室の運営者としてのこだわりがいつも隣り合わせ。

どこまで出来るかは分かりません。
本当の日本の心に触れ、その技術(日舞)を身に着けているお弟子さんたちは幸せだと思う。

時代に逆らっているのではありません。本物を遺したいと頑張っているだけです。