日本人の誇り

私は昔、とても素晴らしいご縁を頂いてあの音楽家「山本直純」先生とお友達になることが出来ました。

勿論最初は仕事がきっかけでしたが、気が合うって凄いとおもいましたね。勿論、あの「寅さんはつらいよ」の主題歌を作られた先生です。出会って7年ほど中身の濃いお付き合いでした(亡くなるまで)

楽しいことが大好きでまるで少年のようなところがあって、周りはいつも笑いが絶えません。ジョーク、ユーモア、ウエットに溢れた先生と一緒にいるとあっという間に1日が過ぎてしまいます。

私が長野県中野市に依頼され作曲家「中山晋平生誕100年祭」を行ったことがありましたが、それも山本先生と温泉で企画会議。おしゃれでしたね。

中山晋平とは童謡「シャボン玉」「てるてる坊主」「雨降りお月さん」、そして今NHKで放送されている朝の連続テレビ小説で流れているあの「証城寺の狸囃子」、まだまだ数えきれないほどの作品がありますが、中山晋平の作品なのです。

このお仕事(式典)を頂いたときは嬉しかったですね。舞台は全て山本先生が仕切ってくださったことが懐かしい。

こうして仕事も交えながら全国の温泉に出かけたんですから今にして思えば最高に豪華で贅沢な旅でした。

温泉宿に着くと、温泉は勿論ですが先生は必ず地元の芸者さんを招いてお座敷遊びに興じました。私はまだ若かったので芸者さんを呼んで・・には慣れるまで大変でしたが、その遊びがまさにお座敷遊びだったんですね。

若いのにその素晴らしさが分かる。肌に合う日本の文化だからなんでしょうね。

芸者を呼んで酒を飲む、ただの酔っ払いが芸者を抱き寄せるといった類とはまったく違って本当に一流の遊びでした。

湯沢湯乃華芸妓のみなさんもそうした「芸」を通して楽しいお座敷にしてくれているんですよ。雰囲気って大事、伝統芸って素晴らしい。日本人であることに誇りを持てる遊びです。