開校以来、どれだけの生徒さんと出会ったんだろ・・・!?ふとそんなことが頭を過ぎりました。
「波島陽子日本舞踊教室」に何百人の生徒さんがお稽古に通ったんだろう!?
生徒さんとの窓口が事務局である私1本であっただけにいろんなドラマを観て来ました。私の発言は身内だけに指導者側に立ちがちですが、決してそうではありません。しっかり指導者(波島)を尊敬できることが何よりの証拠です。
お弟子さんになんかなると他では考えられない「厚遇」が待っています。それは特別扱いをしているのではありません。ちょっとしたことでもやはりお手伝いはお弟子さんに頼む・・・ということは自然ですが、それは威張って・・・、或いは命令の中で行っているのではありません。
波島も私も、理屈抜きで「感謝」があって当然な行いなんですね。
しかし、受け取り側は様々です。昭和の時代とは心のキャッチボールがこれほど違うかと思えるほどですが私はコテコテの昭和人間です。
仕事柄、組織の中で「指導する立場」の時間が殆どでした。これは現在のスーパーなどを引き合いに出すと如実に分かります。
人気のある店は「接客」が実にしっかりしています。現代っ子をパワハラ等にならないようにビクビクしながら朝礼を行っている事業所がきっと多いんでしょうね。
「指示命令」は基本決してパワハラなどではありません。ところが、そうでも言い方を知らない上司。指導力が無い上に威張ることばかり学んだ即興上司のなんと多いこと。役人でも、会社の経営者や上司、はたまた政治家、最近は勘違いも甚だしい芸能人。これは何故なんだろう・・・と首をかしげたくなりますが、違うんです。基本、人としての「優しさ」や「感謝」に欠けるのが大方の原因です。
最近、外国人移住者についての問題が取りざたされていますが、日本人の心も昔とはすっかり変わりました。
「相手を思いやる」、「感謝する心」等々さえしっかりしていたらこうはならないんだと思います。
日舞を習いに来る若者もその殆どが現代っ子です。従って決して基本は皆さんとそう変わりはしないんだと思います。
日本舞踊を習いたい殆どが「女性らしいしぐさ・・・」を求めて教室の門を叩きます。
実は、つい先日こんなことがありました。朝9時少し前、私の携帯が鳴ったのです。「すいません吉田です(仮名)。私、本日9時からのお稽古なんですが、教室の戸が開かないんです・・・・!!!!!」 ガ~ン!!私が予定を入れるの忘れていたのが原因!!・・・もう言葉もありません。先生は11時からのお稽古予定でまだ出勤していない・・・・(泣)開校以来2回目でした!!!
「ごめんなさい・・・・。私のミスで予定を入れ間違えて・・・」と謝りました。
「そうなんですね!分かりました・・・・」と電話は切れました!!勿論直ぐにお詫びのメールを入れました。彼女はまだ大学生です。それもお稽古初日だったことが心をえぐられるようで・・・・。
すると彼女から直ぐに返信メールが届きましちゃ。「大丈夫です。私も初日なので丁度お稽古場の道順を確認する時間が出来て良かったです・・・気にしなしでくださいね・・・!?」と。
なんという若者でしょう・・・!!?どんなに苦情を言われても仕方ない状況下にあってこのメールです!!。
申し訳なさの中にあってまるで虹をみるような表現のできない嬉しさ・喜びで満ち溢れたんです。こんな若者が居るんだ・・・!!
この仕事をやっていて良かった・・・・。この日の嬉し涙(感動)は私にとっての生涯の宝物になりました。
日本舞踊は、この心で舞って欲しい・・・。指導する立場でありながら教えられた瞬間でした。