芸能生活40周年

波島陽子芸能生活30周年の舞台は圧巻でした(写真上)。これは波島が独立して3回目の舞台でしたが、構成・演出をする私にとってこれほどやりがいのある舞踊家は居ないな・・・と思いながら手掛けたことを思い出します。

日本舞踊教室を開校する前、初めは「振付作品(DVD)」の制作を始めたいと言われたのが懐かしくおもいますが、この時は本当に集大成だとも思いましたね。
物語りに忠実なのは歴史を知っているから。それとなんと言っても女剣劇で一世を風靡した淺香光代先生の愛弟子としての時間が全てだったように思います。
浅香先生については何度か筆をとったことがありましたが、私の知る大衆演劇のような舞台ではなく、歌舞伎にも劣らない舞台を魅せていたのがこの淺香劇団でした。
今の人は知る人も少なくなりましたが、淺香先生の出し物は「長谷川伸」先生の作品を本格的に演じられるところにありました。
淺香光代先生は、私の知る限りでは十七代・中村勘三郎氏も十八代も認めざるを得ない時代劇役者でした。

お芝居が好きだった私は、不思議なことに「瞼の母」や「一本刀土俵入り」など波島陽子に出会う前からこれらの舞台を観ていました。
長谷川伸先生の作品はその他「沓掛時次郎」や「中山七里」「関の弥太ッぺ」など、日本人が最も愛した時代劇の人情ものです。
縁だったんですね!!その波島陽子を私がマネジメントすることになろうとは。
前述のように、最初は「振付ビデオ」制作のつもりでスタート。すると、なぜか一人・二人・・・と「日本舞踊を習いたいのですが・・・」の生徒さんが増え、今では一教室での生徒数はなんと日本一多くの生徒さんを抱えることになりました。
これが全て個人稽古ですから現在は新規受付けを一時停止するほどに!!

振付け作品に驚いたのはその出来映えです。今は気軽にネットで全国の各先生が振付けた映像を観ることが出来ます。つまり比較できるという事です。
歴史を知り、日舞の原則に忠実に仕上げた新舞踊はまさにお芝居そのものです。
30周年の記念公演はまさにその集大成でした。

芸能生活40周年

あの厳しい師匠にしごかれた芸は本物と熟し波島の振り付け作品は瞬く間に全国へ知れ渡ることに・・・!!
声を揃えて「美しい・・・」と絶賛。 特に台湾での波島人気は異常とも言えるブームになっています。

芸能生活40周年

小学生の頃からNHKの大河ドラマが好きだったという波島陽子。舞台やCM・テレビドラマの指導に余念がありませんが傍で見ていて納得づくめです。
新舞踊はまさにお芝居です。おそらくここまで新舞踊を見事に創り上げられるのは波島陽子がその第一人者でしょう。

まもなく始まる40周年の記念の舞台。この機会に舞台に上がれるお弟子さんも幸せですが、この舞台を観ることの出きるお客様もラッキーですね。
乞うご期待