まもなく1月もあと僅かとなりました。今年から来年にかけて波島陽子芸能生活40周年のイベント内容をどうしようかとあらゆる方向から頭をひねって来ましたが、芸の力というものは知れば知るほど怖さすら覚えます。
ただ、それぞれ個人の力も大きいと思いますが、特に芸術に関しては「感性」がいかに大切かよく判ります。
時代劇に至っては基本中の基本、「所作」が成っていないものは見れたものではありません。
波島と一緒に歌舞伎などの鑑賞やテレビ等での会話で驚くのは、本当に様々な演目を知っているということです。師匠がいかに本物であり厳しかったか想像できますね。
しごかれればみな上達するかと言えばそこが大きな問題。
都内にはどれだけの演劇愛好家がいて、将来を夢見て頑張って居る若者が多いことか・・・!?
芸術としてみた場合、アイドルはその域に入りません。私のいう芸術とは特に日本の文化を継承し続けている分野のことです。
ご存知のように、インバウンドでそうした文化は今や商売の道具として扱われ、手裏剣や刀を振り回すことでカッコいいと勘違いし観光客に嘘を伝えている。
着物に至っては泣きたくなるほどです。真冬に夏の物を着せたり等々恥ずかしい限りです。でも、仕方ないんですね。知らない人が商売でやっているんだから!!
私どもも10年ほど観光客相手に大手旅行会社のお客様に「体験」というくくりでやらせて頂きました。心から喜んで頂けたことはただただそのお世話を波島が担当したからです。細部に至るまでの心くばり・・・。これは芸に長けている以前の問題でした。お客様への優しさは本物をご披露することによって更に感動を得ました。
現在インバウンドに関わっていないのは、教室に通う日本舞踊の生徒の数が多くなりそこまで手が回らなくなったからですが、考えたら大正解でしたね。
日本の若者にこそ伝えて正解なんです。
多くの舞台経験と厳しい師匠から教わった多くの技術をしっかり伝えてこそ役割なんだと確信しています。