笑顔で会いましょう

私の生まれ故郷秋田県湯沢市。 ここでの公演が昨年秋の予定でしたが、コロナの関係で延期となってしまいました。怖いことがあるものですね!昨年5月の時点でこの公演を令和3年、つまり今年10月10日に変更したのは大正解でした。周りをみればそれどころではありません。公演どころか職を失う人、止む無く会社を手放す経営陣。

同業のみなさんもこの1年はまさに死ぬか生きるかの世界だった訳です。お陰様で私は日本舞踊の指導を生業にしている関係で舞台が主ではありませんから本当に救われました。それに、もっと驚いたことは、コロナ禍にあって生徒さんが信じられないほど増えたことです。自粛期間にそれぞれが本当に考えたんでしょうね。それでも、通う生徒さんの中には芸能活動をしている皆さんも少なくありません。そうした皆さんは例にもれず舞台(本番)を全て失ったわけですからね!!

今回の秋田の舞台(きかく)は、もともと地元で頑張っている湯乃華芸妓の皆さんを応援するのが目的でした。ところが、その湯乃華芸妓さんは「お座敷」が主流の職場です!!この1年間、どれほどの思いでいたのかと思うと決して他人事としては捉えられません。主宰者は、純粋な気持ちでふるさと湯沢の伝統や文化を継承したいと立ち上げたわけです。「負けないで・・・・」、そう叫ぶしかない私の力不足にも腹が立つ思いでいっぱいでした。

しかし、浅草のお弟子さんたちは、そうした湯沢の皆さんに少しでも素晴らしい舞台をお見せしたいとそのお稽古振りには頭の下がる思いで泣きそうでした。プロデューサーの強い意思と信念に守られ勿論今年10月10日に幕を開けます。

沢山待った分、沢山我慢した分、沢山頑張った分、スタッフも出演者も今までにない素晴らしい舞台を魅せてくれると私が誰よりも楽しみにしています。ワクチン、ワクチンと、ワクチンでコロナが収まる訳ではありません。日本舞踊に一番大切な「優しさ」「思いやり」「謙虚さ」や「感謝の心」、人に優しい心根こそが早い収束の源だと思っています。

秋田県の皆さんも、今年は豪雪でもありましたね!収まらないコロナで周りの心も疲弊しそうな昨今、どうぞ頑張っている仲間の居ることを支えに元気で頑張ってください。

その思いこそが、収束を促し、素晴らしい舞台の幕開けとなるはずです。今年の10月10日(日)と言ってももう直ぐです。 遠くは九州から、香川や兵庫・大阪と「飛んで行きますよ・・・」のご連絡。ただただ嬉しく感謝でいっぱいです。是非笑顔で湯沢文化会館でお会いしましょうね。