日本の心とは

いろんな政治問題が絡み、特に中国からの観光客が激減し、一泊3万円もした京都の宿泊費が1万円を切ったそうだ・・・!!!?
と言っても前の平穏な生活に戻っただけ・・・と言った方が正解だろう。
日本の皆さん、いや政治家のみなさん、この問題をどう思いますか!?

映画「SHOGUN」や「国宝」は今や世界中にその影響を与えています。関係者にとってこれほど嬉しいことはありませんね。
何が認められ、何が評価されたのか・・・? 私は初めから分かって居ました。

波島陽子日本舞踊教室を立ち上げる最大の目標がまさにそれだったからです。こんなにも素晴らしい日本の伝統芸をお一人でも多くの日本の若者に継承したい。この心は一貫して居ました。
開校するやいなや多くの若者が集まって来ました。嬉しかったのはそこではありません、指導者の技量です。
指導者だから、踊れて当たり前。指導者だから振付けが出来て当たり前。勿論指導者だから指導出来て当たり前。私は改めてそこで思うんです。世界中の映画関係者が、撮り方を学んだ・・・と言っているのは「日本人の心」だということだったんです。
私は、初めからそう思っていました。私が大好きな映画監督「山田洋次」。勿論全ての作品を観ました。監督は、素晴らしい日本人の心を作品にしたかったんですね。たまたま「SYOUGUN」や「国宝」がクローズアップされましたが、諸外国の映画関係者の皆さんには山田作品を観て欲しいと思う。(観ているとは思うが・・・)
「SYOUGUN」や「国宝」は特に日本特有の所作が全て美しい着物や心によって表現されたことに注目が集まったんでしょう。

ご存知のように、波島陽子は40年も前から舞台を中心にあの師匠、淺香光代先生に時代劇という専門ジャンルで徹底してお芝居を続けて来ました。それも、全て日本全国の大劇場で・・・!! この経験に勝るものはありません。そこで必要だったのが所作に欠かせない「日本舞踊」のお稽古でした。勿論各流派の師範となり、好きな芸事は指導者の道を選ぶことになったのです。

ここで、忘れてはいけない大切なことがあります。
「波島陽子日本舞踊」はその名の通り日本舞踊を教えますが、ここまでは他の教室と同じです。しかし、全国のどの教室とも違う点がはっきりして居ました。
これは、家元本人の口から聞くことは出来ませんが、他との違いはまさに「日本人の心」でした。
映画が評価された大きな要因のひとつが「美しい日本の心」です。
感謝の気持ちであったり、謙虚な心であったり、何よりも「相手を思いやる心」は他の教室の真似の出来ないところです。私がこの話を師匠に振れば「やめてよ・・・」と必ず謙遜します。
通う150余名のみなさんはおそらく師匠波島に1回も怒られたことは無いはずです。お稽古中に怒った姿を1回も見たことがありません。だからどっちが生徒で先生か分からない・・・と感じることさえあります。怒る・・・とは感情ですからね! 丁寧に優しくが基本ですが、出来るまで根気よく指導を続ける。
この指導法の出来る先生は少ないでしょう・・・。従って威張ったり命令したりは皆無です。
芝居を知って居る指導者波島は必ず作品の想いを説明し、説きながら振りをつけて行きます。たまにお稽古場で目にするその指導方法は「なるほどな・・・」と全て納得。

こうした優しさは本来日本人の最も大切にしている「相手を思う心」なんでしょうね。今問題になっている高市総理の台湾問題発言での相手国の想いとは雲泥の差でしかありません。心の持ち方の違いに今更に驚かされました。
私たちは観光ブームでの見世物ではありません。冒頭で述べました「日本人に伝えたい心」がそれで、日本舞踊を通して素晴らしい日本の心を育んでいけたらな・・・と頑張って居ます。
冒頭で映画の話もしましたが、スタジオで指導している波島を見ると本当に頼もしいんです。
来年末には教室開校20周年になります。芸能生活40周年を迎えた波島にとって、これからの日本を背負ってますます頑張って欲しいと願わずにはおられません。