時代劇の神髄

時代劇の東映
さすが素晴らしい時代でした。昭和30年代・40年代の時代劇は最高の娯楽でしたね。東映には錦之助や橋蔵・市川歌右衛門・片岡千恵蔵等々、それに女優陣も大川恵子・丘さとみ・花園ひろみ等々
考えてみるとみんな大人でした。脇を固める名脇役も多くいましたね。これを今のアイドルがどんなに演じてもこの素晴らしい味のある映画は出来ない。
テレビの普及とともにお茶の間のそれはすっかり変わっていきました。
当時の大川橋蔵(写真)はこの頃20歳代後半だったと思う。それでこの色気です。勿論橋蔵は歌舞伎界の女形。所作やしぐさが出来て当然ですがその素晴らしさは別格です。
時代が変わったから仕方ない・・・ではなく伝統芸能はその為のものです。TVには時代劇チャンネルや東映時代劇専門のチャンネルがあります。
思うに、役者だけが学ぶのではなく制作スタッフつまり監督や脚本家ももっと勉強し伝統は伝統として遺さないと日本が消え去ってしまいますよ。

その為に日本舞踊を学ぶ役者たちも、伝統芸は伝統芸としての美しさを継承するつもりで頑張ってもらいたいと思う。
一度観たら判ります。本当の時代劇とはそういうものだから。日本舞踊教室を運営している波島陽子はその点恵まれていましたね。それに見る目があったと思う。本格的な時代劇の出来る淺香光代師匠にしごかれたんだから。
見ていて子気味の良い表情はさすが時代劇スターでした。