こだわりと実力

私は今、波島陽子について執筆中ですが、綴れば綴るほど波島が幸せな人生であったことを知ります。
彼女の師匠は女剣劇で名を馳せた「淺香光代」先生です。淺香先生は舞台で見るようにとてもきっぷが良く、情が深い素晴らしい役者でした。
全国に大衆演劇フアンが居て、今も尚その人気は衰えませんが大衆演劇は日本の娯楽でも肩の凝らないとても楽しい舞台です。
しかし、大衆演劇と言っても淺香先生の舞台は一味も二味も違う本格的な舞台時代劇。 私も淺香先生のお芝居は何度かテレビで観たことがありましたが、実に味のある娯楽作品ばかり。国定忠治や一本刀土俵入り。瞼の母などは最高傑作であの十七代中村勘三郎より上手いと思えたほどです。
波島陽子がその師匠淺香先生の常に相手役を務めていたことは今になって「なるほど」が重なります。
本格的なお芝居。こだわりと実力が無いと出来ないことですね。

波島教室は、お芝居で必要な「新舞踊」を徹底して教えていますが、仕草を、振る舞いを身に着けたいとする生徒さんにはこの上ないお稽古内容です。
これが出来る指導者。裏付けがあってなんですね。
(写真前列中央が淺香光代・その右隣花魁が波島陽子)