今になって更に私は幸せだったと思えます。それは素晴らしい芸の師匠につけたからです。
勿論今でも大衆演劇で頑張ってらっしゃる多くの役者さん。多くの時代劇フアンの皆さんをもっともっと喜ばせて頂きたいと心から思います。
女剣劇と言いますが、「淺香光代」という役者は二度と現れない日本の宝と言って良いでしょう。
私が憧れて先生に弟子入りさせて頂いたのは間違いなく大正解でした。この時代劇の舞台が私の振付にどれだけ役立っているか知れません。
段々とその名を知る人は少なくなりましたが、歌舞伎に映画にと大人気を博した名作と言えばやはり「長谷川伸」先生の作品でしょう。
「瞼の母」はあまりにも有名、「一本刀土俵入り」、今でも歌舞伎の演目で観ることが出来ます。
これは私の見解ですが、「一本刀土俵入り」など淺香光代に適う人は居ないとさえ思っています。
映画では「番場の忠太郎」を、「関の弥太っぺ」を中村錦之助が演じ当たり役となりました。
でも「沓掛時次郎」なんかでも淺香光代師匠に適う人は今でも居ないんじゃないかと。
それほど時代劇は難しいんですね。
時代劇というと刀を振り回す!!! 忍者ばかりが台頭していますが、もっと日本の時代劇の本質に触れた正しい舞台が見たいと多くの時代劇フアンが待って居るはずです。大切ですね。