美しさへの憧れ

このコロナ禍にあってとても嬉しいことがあります。それは「自分を見直す」若者が増えたことです。昨年のコロナ騒動以来、何故・・・・!?と驚くほど日本舞踊を習いたいと腰を上げてくれた若者が増えたんです。

自粛自粛でどこへも行けない!!その解決法として・・・。きっかけはなんでも構いません。すごく嬉しいことです。

日本人に生まれ、心も身体もそのどこかに「美しさへの憧れ」があったんでしょうね。改めて日本は素晴らしい、捨てたもんじゃないなって。考えてみれば今までキッカケが無かったのかな!?

これは私ども日本舞踊に限らずこの兆候(習い事希望)は出ているようでとっても嬉しいです。ご年配のみなさんは先輩ですから再認識の中で頑張っていますが、若い皆さんがアクションを起こしてくださったことはこの仕事をしていて誇りにさえ思えて感激です。

本来、「稽古始めのしきたり」というのがあって本当は初稽古は6歳の6月6日が良いとされていますね。これは室町時代にさかのぼるんだそうですが、この時代に能を大成した世阿弥の著で説いているんですよ。

実は、私たちはずっと前、まだ教室を開校する前から素晴らしいi-Mediaという異業種交流会にお邪魔していました。主宰されている加藤和郎先生にはここで本当にいろんなことを学ばせて頂きました。中でもお能に関しては教室を始めてからどれだけ生徒さんがお世話になったか知れません。

交流会では時にこのように(写真)お弟子さんが踊らせて頂くこともありました。加藤先生の解説付きにもしびれましたが、お弟子さんたちがこうして皆さんの前で踊りをご披露させて頂けるのも大きな学びの場になりました。

100回のお稽古より1回の本番とも言います。こうした場でご披露できた若者は不思議と伸びるんですよ。

もっと早くお稽古始めたかったな~と本音が出るのもこんな時です。指導というとおこがましくも思いますが、環境を提供するのも大切な役割のひとつ。

先日もまた一人新人さんが入って来てプロデューサーがお稽古着一式購入のお世話をしていました。揃えた彼女は目を輝かせて見せに来たのです。「先生こんなの揃えました・・・」。嬉しそうに希望に満ちたお顔にまた会うことが出来ました。頑張らないと・・・ですね。