優しさに脱帽

やっと落ち着いてお稽古に打ち込める。秋を感じながらお稽古に通っています。
今となっては当たり前のことなのですが、上京して来て本当に良かった。そう思える毎日です。日舞を通していろんな経験、そして出会いの場を頂けたのも私にとっては大好きな陽子先生のお陰が全てだと思っています。
私はもう古株の仲間入りをしたようですがその力はまだまだ・・・。でも先生はこんな私をいつも温かく迎え入れて下さり、多くの発表の場を作ってくださっています。
浅草だからではなく、日本の芸どころと言えばまさに「浅草」。よくみなさんは「江戸は浅草の・・・」と表現しますが、そのど真ん中にある老舗「浅草公会堂」の舞台に幸せなことに何度も立たせていただきました。
生徒さんの中には、この舞台に立てることが当たり前のように思う人もいるかも知れません。ご存知のように、これだけの舞台に立つにはそれだけ費用もかかる中、出来るだけ私たち出演者に負担をかけないようにと信じられない環境でスポットライトを浴びることが出来ています。
確かに、100回のお稽古より1回の本番という意味は出演できた者でないと分からないかも知れません。
常に主役は「生徒」であり「弟子たち」なんです。今年の「ゆかたざらい」も幕開けはお弟子さんでした。そして大トリもなんと若いお弟子さん!!私はこのプログラムに先生の心の全てを再確認しました。本当は先生の立ち位置なのに!!! こんなこと、本当は他の教室では絶対にあり得ません。「当たり前」になるということがどんなに恐ろしいことか、今更のように先生の優しさに脱帽です。岐阜からわざわざ引越してまで先生の近くに来て良かった。
先生が舞台女優として活躍していただけあっていつも観衆のみなさんのため息に出会えます。でも、このとき(写真)ばかりは私が主人公です。一流の劇場だけあって舞台づくりも一流で舞台に立つたびに不思議な快感に浸っている私に出会えます。
毎週のお稽古がこんなに楽しみだから、お仕事がどんなに辛くても頑張れる。
今度は先生の芸能生活40周年と伺いました。恩返しができるようますます頑張らないと・・・と思ています。