先ほど、東北のご年配のお弟子さんから電話がありました。
「岡部さん、主人がとうとう逝ってしまいました・・・・」と!!
私の記憶だと確か7年も前に癌がみつかり旦那様の闘病生活が始まりました。
折りに触れときどきその症状を耳にしていただけに「頑張れ頑張れ・・・」としか言えない自分がじれったくてね。
そしてコロナの前辺りで余命宣告を受けた筈です。
せめて綺麗な部屋で余命生活を過ごさせてあげたいとご主人の部屋周辺を改装したりして、その度に奥さんの気持ちが痛いほど分かり表現のしようが有りませんでした。
それよりも、全てを知らされていたご主人の気持ちはどんなだったでしょうね。
76歳だったそうです。
私は彼女に「よく頑張りましたよ・・・・」「きっとご主人はみな分かっていて感謝しているはずです」「頑張りましたね・・・!」
そう話すのが精一杯でした。
介護の姿(たいへんさ)を知っているだけに本当に辛かったはずです。「頑張りましたね!」は尊敬に値します。
人生って、本当に人それぞれです。亡くなったそのご主人は写真を撮るのが何よりも好きで、最高のカメラを持っていたようです。
一度何枚かの作品(しゃしん)を見せて頂きましたがさすが素晴らしいものばかり。
76歳、今の時代まだまだ若いのに。これからもっともっとやりたいことだらけだっただろうにね・・・・。
ご夫婦は翁とおうなのようでした。
一人のおうなが言いました。「これから主人の為にも元気で楽しく過ごさないと・・・・」。
人間(ひと)の心に優しさや思いやりがあれば人間らしく過ごせる。周りにも良い影響を与えることが出来る。
私は、荒れ狂った世界情勢を観てつくづく「心の持ち方」の大切さを今更のように学んでいます。
私もいろんな人と出会い、いろんなことを学び、観て来ました。社長になったからと、役所の課長になったからと、政治家になったからと、指導者になったからと、間違いだらけの姿を見て来ました。
社長は、政治家は、指導者は「偉いんだ・・・」と錯覚している愚図のなんと多いこと。
他人のふんどしで相撲を取るという言葉があるように、昨今はインバウンドなるものを前面に商売している人も少なくありません。
つまり、心ある仕事から離れて業者を苦しめている者。上辺の見せ方で芸能ごっこをしている者。社長に至っては好き勝手な我がまま三昧で社員を苦しめている者。 上に立つ者の心でどのようにでもなるということすら知らない大人が多くなったという事。
ドンパチやっているロシアを見れば一目瞭然。大統領の心ひとつで国民や関係各国がどんな悲惨で危険な目に遭っていることか!?
心の持ち方の怖さですね。
今まさに戦っているWBCを見てください。栗山監督から学ぶことの多いこと。
間違った心で成功したつもりの御仁のなんと多いなか、地球上に人間が住んでいる限り、相手を思いやることをもっと学ぶべきだろう。
もう治る見込みのないご主人を心残りのないまでの看病をし尽くしたその姿に、「お疲れさんでしたね・・・」だけでは言い足りない愛情の深さを感じました。合掌