便利に逆らいながら

今頃桜前線はどの辺だろうか・・・・日本の四季ほど美しいものはない・・・と誰もが春を待っているはずです。浅草はすっかり葉桜になってしまったが先月最高の満開に出会うことが出来ました。

去年は恐怖(コロナ)が先に立ち、まったく桜の記憶がありません。自宅からちょっと歩いたところに隅田川があるのは実に恵まれていると晴れた日は出来るだけ散歩に出かけています。本当はこの時期、屋形船が稼働していたら情緒たっぷりなのに・・・、コロナめ!!

私は雪国育ちなので春の喜びの大きさは誰よりも大きいものを持っています。自然の力から多くを学び、強い人間になったと言い切れるでしょう。

ふきのとうが、つくしが顔を出すときの喜びは雪国ならでは。4ケ月も雪に閉じ込められる生活っておそらく想像できない人の方が多いだろう。苦しいと思わなかったのはその生活が当たり前だったからに違いない。便利は何でも素晴らしい・・・と思う時期もあった。しかし、その「便利」とは昔の利とははるかに違う。地球の裏側が瞬時に分かる時代だ!!それが昭和が終わると同時に少しずつ少しずつその便利のスケールも変わったのだ。

最初はその便利がかっこいいと思っていたこともあった。しかし、その便利がことごとく人の心を蝕んでいってしまっているのを今真剣に考える人は居ないようだ。私もオンラインを使ったことはあります。「便利だな・・・・」とは思う。でも、まだまだ怖いことの方が多すぎる様に思う。昔では考えられない「詐欺事件」はそのスケールも大きく膨れ上がり人の人生をことごとく壊してしまっている。怖いというのは、今なおそれを取り締まれないでいるではないか・・・!!

私もパソコンやスマホで生活している一人だが、極力人の心の温かさを失くしないよう現状に逆らって生きている。どんなに便利な時代になったとしても、人の心ほど大切なものはないからね。机に向きあい、ペンを持って手紙を書く。そんな光景が想像できなくなっている若者の方が多くはないだろうか。

満開の桜が人々の心を令和の今も癒し潤してくれている。日本人なんだよ。心のどこかに本当の優しさを知ってる日本人なんだよ。本当は、まだまだ日本は捨てたもんじゃない・・・と信じ、私は逆らい続けている。

こうしてシャッターを切るとき、そこに日本人の思い(こころ)が潜んでいたら素晴らしいショットに出会える。同じような顔でピースをする姿より、少~し想いのこもった情景の方が美しいように思う。そういう日本人を育てたい・・・・、私はそう思い頑張っています。日本は美しい国だからね。