波島教室の夢

 
浅草を訪れる外国人観光客を見ていて喜ばしいのは、日本人より日本の文化に興味を示している事ではないでしょうか!?
 
実感としては浅草を通して感じているだけなのですが、それでも日本舞踊の体験や着物を着ての浅草散策を楽しむお客様から嬉しい感想や夢を沢山聞かせて頂いています。

アニメ等のアキバをターゲットという観光客も勿論沢山いるようだけれども、この着物文化はまた格別のようですね。
写真を見て頂いても分かるように、本当に着物が似合うから不思議なんです!
着付けが済んで大鏡に映る自分の美しさに酔いしれているのは間違いのない事実です。
明るく、元気にはしゃいでいた女性(外国人)が着物姿になった途端お姫様のようにおしとやかになるのもまるで魔法にかけられたようです。
特に、ボーイフレンドや旦那様の嬉しそうな顔は格別でその幸せそうな顔はシャッターを押して記念に(写真)差し上げたいくらいです(笑)。

「どうして日本舞踊を体験したいと思われましたか?」の問いに、まず返ってくる答えは「美しく綺麗だから・・・」と話されます。
インターネット等でこんなにも便利になったから容易に日本の情報を手にすることが出来るのですね。
外国の人には「花魁」「芸者」「お姫様」「サムライ」「忍者」等々とイメージがあるようですが、そんなときいつも考えさせられます。
商売として、そのときにサムライの衣裳を着せたらそれで応えていると思う業者も少なくありません。
食品が、まずければ二度と食べてくれないと同じように、やはり体験することでまたお友達や家族と一緒に日本に行ってみたいと思わせる対応が求められるのです。

波島教室の夢

 
写真の少女はロシアの小学生だそうですが、ロシアではバレーのダンサーになりたい夢があるんだそうです。
 
「なるほど・・・!!」日舞のお稽古にもどこか芸事に馴染めている節がところどころに見えるから素晴しい!
びっくりしたのは、体験でありながら現場は日舞の体験ではなく本格的なお稽古と化しているところが凄かったです。
まるでお人形さんのように可愛らしく、くりっとした瞳が日舞の素晴しさを引き出していました。
しぐさなども分かるんでしょうかね・・・!そう思えるほど完璧でした。
鏡に映るその姿に、日本の美しい着物文化はすっかり浸透していました。

ちなみに、ロシアの人たちは親日家が多いことでも知られていますが、こんなに似合うんですから、ロシアに行ってその普及活動をしたいですね。
柔道を愛することで知られるこのロシアに一度大きな舞台で是非見せて上げたいとつくづく思いました。

9月には再度台湾から日本舞踊の先生が日本舞踊の勉強(稽古)にやって来ますが、美しい日本の文化の普及の為にも少しずつこうした取り組み(指導)の機会を増やしていきたいと思っています。

波島教室の夢

 
浅草だからこそこうした機会に巡り合える訳ですが、この1回1回の対応こそ私たちには託された責任のようなものを強く感じます。
 
日本のテレビ局関係は勿論ですが、波島教室にはイギリスのBBC放送やロシア・インド・タイ・スペイン・シンガポール等々本当に多くのテレビ取材や番組制作
にやって来ます。
波島陽子の長い舞台女優というキャリアはただ舞うというだけでなく、その美しさを存分に披露し諸外国で放送されても恥ずかしくない映像を提供しています。
「伝える」・・・という使命感にも似たその対応は、普段の日本舞踊教室でも遺憾なくその力を発揮し、若い生徒さんたちの夢の実現のために大いに役立っている
のです。
この写真に何の違和感もありませんね!それどころか、日本人より美しいかも知れないほど似合っているから嬉しいですね。
慣れない外国のお客様が「帯をほどいた瞬間」に発する一言が印象的です。
「フー・・・・」とか、「ホォー・・・」とか、しっかり締めた帯のきつさに開放された瞬間ですが、それがまた思い出になるんでしょうね!

確かに、観光地であり日本の体験には最もふさわしい浅草ではありますが、こうしたことを参考に、日本の若いみなさんも改めて日本の素晴しい文化に触れてみてはと思います。
知っているようで、本当の着物や日本舞踊の良さはなかなか近くに居ながらにして味わえていないようです。
お稽古している新人さんの伸びる様子を目にし、涙が溢れるほど感動の瞬間を味わうことがありますが、やはり日本人なんですね。
私の塾で、表現の仕方等々を指導しているときでした。一生懸命話す私を見ながら熱いものが込み上げてきたんでしょうか!?目にいっぱい涙を浮かべていました。波島の教えは口にこそ出しませんが、優しい心、思いやる心、謙虚な心等その心に羽織るのが着物だと言います。
その想いや美しさに触れた瞬間、言いようのない気持ちにかられるんでしょうね。

振袖やゆかたに袖を通したとき、お化粧をしたから、お済まししたから綺麗なのではなく、本当に素直な心に羽織らせた着物は誰にも似合うと言うことです。

今の若者は、改めて「大衆演劇」や「歌舞伎」テレビでの「日本舞踊」等を見て、その美しさに魅せられて波島教室の門をたたく人が目立ちます。
キッカケなどどんなものでも良いと思う。あんな綺麗な踊りをいつか私も・・・はとってもよく分かります。
台湾の先生が当教室のお稽古風景を見て「生徒さんのレベルが違う・・・」
と言っていましたが、私はなかなか日舞の環境が整っていない中で多くの生徒さんを集めて日舞を楽しむ台湾の先生の姿には心から尊敬しますね。

最近は昔と違って、若者らしいと感じるのは、「安い月謝」とか、「安心して学べる日本舞踊」という様にお稽古場を探しているようです。
からと言って、手を抜いたり、簡単に踊れるように等はなかなか出来ないんですね。
特に芸事は積み重ね積み重ねの結晶のようなもので、上手になるには時間はかかります。
それでも、さすがに通い初めて1年もするとなんとか様になるから不思議です。
外国人観光客が日舞体験でたった50分くらいなのに楽しんで帰られます。
なんでもそうですが、やってみたいとトライすることは尊いことだと思います。

日本人だから、きっと美しく動けるはずです!そう訴えたいですね!
日本の若者たちに。

 

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